新神戸オリエンタル劇場
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NYアート事情 ローカルな目線で、パフォーマンス、音楽のショー、イベント等をお伝えします。

 ミッドサマー・ナイト・スウィングは、6月から7月の終わりまで行われる、リンカーンセンター主催のイベントの1つです。堂々とそびえるメトロポリタン・オペラハウス正面玄関前の広場に野外ステージとダンスホールが特設され、それぞれの日程で招かれたバンドが、サルサ、メレンゲ、ラテン、スウィング、ディスコなど様々なグルーブで訪れる人をもてなしています。毎年恒例となったこの参加型イベントは、毎回音楽に引き寄せられて多くの人で賑わっていますが、バンド生演奏の前にダンスレッスンの時間も設けられ、ダンスシューズに履き替える人、施設内のトイレで身動きのとれる服装に着替えてダンスに備える人もいるほど、ダンス好きには格好のイベントとなっています。
 
 最終日のダンスのお相手は、ハーレム・ルネッサンス・オーケストラでした。
ハーレム・ルネッサンスとは、1920年頃から30年頃にかけて、ハーレム中心にアフリカン・アメリカンによる芸術が花開いた時期を指し、「アフリカン・アメリカンによる地位と権利の向上を目指す民族的なムーブメント」とも知られていますが、当時のアメリカの好景気を背景に、数々の音楽家、文豪、芸術家(音楽ではルイ・アームストロング、デューク・エリントン、文学ではラングストン・フューズなど)が活躍していました。ハーレム・ルネッサンス・オーケストラはその名称通り、古き良きスウィング時代のスタンダードナンバーを次々に演奏し、スケールの大きいサウンドで訪れる人をダンスへと誘っていました。軽快で陽気なスウィングのリズムとそれに合わせて踊る人々を見ると、現在のクラブやラウンジなどに流れる音楽と同様に、当時スウィング音楽がダンスミュージックとして社交会にもてはやされていた事を改めて感じます。時代の波に押されて現代の若者の間でなかなか浸透していないと思われがちですが、ここでは器用にスウィングやチャールストンなどのステップをこなす若い人の姿もたくさん見られました。もちろん楽しい音楽につられて見様見まねでチャレンジするビギナーの姿も。
 
 夕日がゆっくりと落ちて、おぼろげだった摩天楼の夜景がはっきりと見え始める頃、夜空の下のダンスホールも一気にロマンティックな雰囲気に包まれていきました。音楽と共に楽しく、そしてムードたっぷりに過ごせるイベントであると言えるでしょう。


【リンカーンセンター】
 http://www.lincolncenter.org
text / Yukako
 
◆プロフィール
Yukako
音楽理論や歌の勉強をするために渡米。現在は音楽活動や情報誌の編集に携わり、日本にも地元NYの音楽、パフォーマンスやイベントを紹介している。

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