
1978年のデビュー曲『ミスター・サマータイム』、そして翌年の『アメリカン・フィーリング』が続けざまに大ヒットし、実力派ヴォーカルグループとしての地位を不動のものとしたサーカス。以来、幅広いジャンルの音楽をハーモニーで追求し、オリジナル曲以外にも、ジャズやクラッシック、ポップスや最新のJ-POPまでをサーカス風にアレンジするなど、独自の世界を開拓し続けている。現在のメンバーは、正子(長女)、高(長男)、央介(次男)の叶3姉兄弟と、原順子(次男の妻)の4人。ファミリーならではの息の合った歌声にますます磨きがかかっている。そして今年2007年、結成30周年を迎えた。
「30年続けようねと契り合ったわけじゃなく、それぞれ居たい場所に居た結果が、今に繋がっているのは素敵なことだなと。個人の活動も活発になってきていますが、サーカスという場所があるからこそ、どんどん飛び出せるんです。個々でやる充実感も味わいつつ、グループに戻って音を合わせたときに『やっぱりこれだよな』という充足感も得られる。良いバランスで続けられてきましたし、いろんな経験がまた、サーカスの音楽に還元されていると思います」(高)
10月3日には、通算22枚目のアルバム『絆〜KIZUNA〜』をリリース。作家陣に、さだまさし、森山良子、小椋佳、財津和夫、村井邦彦、ムッシュかまやつらを迎えた、豪華な30周年記念盤だ。「絆」というキーワードで曲作りを依頼したところ、家族の絆や年を重ねてきた夫婦の絆など、さまざまな楽曲が集まってきたという。さらに人と人との絆に限らず、例えばNHKの『みんなの歌』で10月から流れる『世界はハーモニー』という曲では、人と自然との絆を表現。どれも素晴らしい楽曲に仕上がっている。
「家族の繋がりをはじめ、『絆』というものが、今、時代のキーワードにもなっていますよね。これまで特別意識はしてこなかったんですが、そういった『絆』の部分が、サーカスに求められているもののひとつだということを、今回のアルバム制作を通じて強く実感しました」(央介)
リリース直後から始まる30周年コンサートは、1部でニューアルバムの楽曲を、2部では得意のカバー曲が楽しめるという二本立て。ファンに歌ってほしい曲のアンケートをとり、その結果も意識しながらの曲選びになるそうだ。初期の頃のリズミックな曲も人気が高かったそうで、パワフルなステージングも期待できる。
「カバー曲は、演歌からもJ-POPからも洋楽からも、幅広く選ぼうと思っています。ビートルズがくるかもしれないし、カーペンターズからくるかもしれないし…。何を歌うか迷っていますが、お客さんがよく知っている曲、楽しんでいただける曲をたくさん歌う予定です」(正子)
新神戸オリエンタル劇場での公演も、今年で12回目。ツアー中、もっとも多い3公演が予定されている。30年の思い出とこれからを、心地良いサウンドとハートウォーミングなトークを交えて紡ぐ、素敵なステージになることだろう。ずっと続けてきたからこそ表現できることもあるはずだと、メンバー自身も楽しみにしているという。
「新神戸オリエンタル劇場は、隅々まで音が行き渡る広さに対してゆったりと座席が造られていて、サーカスを聴きに来てくださる年代層、大人の方々が心地よく音楽を楽しめる場所。最近はコンサートが終わると、ロビーへ出るようにしているんです。生の声が聴けるのも楽しみのひとつ。今はデビュー当時からリアルタイムで聴いてくださってきた方が、お子さんといらしたり、親子三代で来られたりと、すごく嬉しい広がりが出来てきています。皆さんに喜んで頂けるよう、素敵な曲をたくさん歌いますので、ぜひいらしてくださいね」(順子) |